加齢に伴う基礎代謝量の低下

一般的に加齢に伴って基礎代謝量は低下する。

その主な理由として筋肉などの除脂肪量の低下があげられる。

このことは活動時のエネルギー代謝量が低くなることにもつながるので、結果的に総エネルギー消費量(24時間相当)も加齢に伴い低下していく。

基礎代謝量の内訳に示している様に、安静時の代謝量は組織ごとで大きく異なる。

臓器では代謝量が高く、脂肪組織では低くなっている。

また骨格筋の代謝量は、臓器よりも低いが脂肪組織よりも高いことがわかる。

臓器の大きさは加齢に伴ってそれほど変化しないと考えられるので、機能不全でなければ、代謝量の低下に大きな影響を及ぼさないといえる。

また脂肪は加齢に伴って蓄積していく傾向にあるが、代謝量が低いので大幅な増加にはつながらない。

いずれの組織でも加齢に伴う代謝率(単位当りの代謝量)の低下が考えられるが、其程、影響はみられない事が先行研究にて報告されている。

つまり加齢に伴う基礎代謝量の低下は、骨格筋量の減少が主な理由としてあげられる。

また基礎代謝量が体格に大きく依存しているということは、活動時の代謝量も基礎代謝量と同様に考えてよいといえる。