脂肪

脂肪酸のグリセリンエステル、すなわちグリセリードの混合物である。

動植物界に広く分布し、栄養素として重要な物質である。

純粋な脂肪は無色、無味、無臭、中性であるが、天然産のものは通常有色物質を混入するため黄色に着色し、また古い脂肪は分解して着色するとともに酸性反応を呈し、はなはだしくなると敗油の臭を帯びる。

融点は組成の異なるにしたがい高低あり、不飽和脂肪酸または低級脂肪酸に富むものは融点が低い。

過熱水蒸気をもって加水分解すれば脂肪酸とグリセリンとになる。

脂肪1gが燃焼するときは9.45Calの熱を発生する。